臨時農業生産情報(高温に対する技術対策) 臨時農業生産情報 (大雨と雷及びひょうに対する技術対策)

令和6年稲作生産情報 第5号(7月5日発行)

・「まっしぐら」の生育は平年より5~6日程度早まっています。

・適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう!

・適正施肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう!

生育状況

「まっしぐら」の7月1日現在の生育は、平年と比較して、草丈がかなり長く、㎡あたり茎数がやや多く、葉数が0.8葉多くなっている。

葉数から見た生育進度は、平年より「まっしぐら」が5~6日程度進んでいる。

品種名 地域 地点数 草丈(cm) ㎡当たり茎数(本) 葉数(枚)
本年 平年 平年比 本年 平年 平年比 本年 平年 平年差
まっしぐら 津軽 7 57.7 52.6 110 458 436 105 9.7 9.0 +0.7
県南 5 58.8 50.2 117 402 400 101 9.8 8.9 +0.9
全県 12 58.2 51.6 113 434 421 103 9.8 9.0 +0.8
ほっかりん 下北 1 47.4 42.0 113 490 347 141 9.5 8.1 +1.4

 

今後、気温が平年並に推移した場合、「まっしぐら」の幼穂形成期(主茎の幼穂長2mm)は7月3日~14日頃、出穂期は7月27日~8月8日頃と予想される。

最新の予測は【水稲生育予測 – 農なび青森 農業従事者向け (nounavi-aomori.jp)】をご確認ください。

水管理

  1. 中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は直ちに入水し、水深5~6cm程度で稲を保温する。
  2. 充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係なく水深10cm程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
  3. 穂ばらみ期(おおむね出穂前15~7日頃)は低温に最も弱い時期なので、平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場合は、15~20cm程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
  4. 地耐力が低いほ場や中干しができなかったほ場では、幼耳間長+4cm(おおむね出穂7日前)から出穂期までの期間に落水し、地固めを行う。なお、この期間に低温が予想されるときには深水管理とする。

追肥

  1. 幼穂形成期を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
  2. 幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確認してから追肥する。
  3. 減数分裂期以降は、食味の低下を招くので追肥は行わない。

病害虫防除

  1. 補植用の苗を畦畔や水田内に放置すると、葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。
  2. 斑点米カメムシ類の生育密度を低下させるため、7月中旬までに水田周辺の雑草地などの草刈りを地域ぐるみで行う。また、畦畔(けいはん)の草刈りについては、水稲の出穂7日前までに終える。
  3. 農薬を散布する場合は、薬剤の使用時期、使用量、使用回数を遵守するとともに、近隣の農作物に飛散しないようにする。
  4. 飼料用米等は、使用できる農薬の種類や使用時期等を指導機関や契約先に確認し、ドリフト対策を徹底する。

詳細は稲作生産情報(本文要約版)をご覧ください。

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