・適切な水管理で幼穂の保温と根の老化防止に努めよう!
・適正施肥で食味・品質にブレのないお米を生産しよう!
生育状況
6月30日現在の生育は、平年と比較して、「つがるロマン」の草丈はかなり長く、㎡当たり茎数はかなり多く、葉数は0.4葉多く、「まっしぐら」の草丈はかなり長く、㎡あたり茎数はやや多く、葉数は0.5葉多くなっている。
葉数から見た生育進度は、平年より「つがるロマン」が2~3日程度、「まっしぐら」が3~4日程度進んでいる。
品種名 | 地域 | 地点数 | 草丈(cm) | ㎡当たり茎数(本) | 葉数(枚) | ||||||
本年 | 平年 | 平年比 | 本年 | 平年 | 平年比 | 本年 | 平年 | 平年差 | |||
つがるロマン | 津軽 | 4 | 48.5 | 42.6 | 114 | 461 | 396 | 116 | 9.6 | 9.1 | +0.5 |
県南 | 1 | 50.3 | 43.8 | 115 | 764 | 490 | 156 | 9.1 | 8.8 | +0.3 | |
全県 | 5 | 48.9 | 42.8 | 114 | 521 | 415 | 126 | 9.5 | 9.1 | +0.4 | |
まっしぐら | 津軽 | 6 | 59.7 | 51.5 | 116 | 463 | 447 | 104 | 9.6 | 9.0 | +0.6 |
県南 | 6 | 54.3 | 49.8 | 109 | 420 | 407 | 103 | 9.4 | 8.9 | +0.5 | |
全県 | 12 | 57.2 | 50.9 | 112 | 444 | 429 | 103 | 9.5 | 9.0 | +0.5 |
水管理
- 中干しは幼穂形成期までには終える。中干し中に低温が続くことが予想される場合は直ちに入水し、水深5~6cm程度で稲を保温する。
- 充実した花粉の数を増加させるため、幼穂形成期から10日間は、気温の高低に関係なく水深10cm程度の「幼穂形成期深水かんがい」を行う。
- 穂ばらみ期(おおむね出穂前15~7日頃)は低温に最も弱い時期なので、平均気温20℃以下、最低気温17℃以下の低温が予想される場合は、15~20cm程度の深水管理を徹底し、幼穂を保温する。
- 地耐力が低いほ場や中干しができなかったほ場では、幼耳間長4cm(おおむね出穂7日前)から出穂期までの期間に落水し、地固めを行う。なお、この期間に低温が予想されるときには深水管理とする。
追肥
- 幼穂形成期を確認し、葉色の低下を確認して、稲の生育に合わせて無理のない追肥を行う。
- 幼穂形成期の葉色が濃い場合は、減数分裂期(幼穂形成期後10日)までに葉色の低下を確認してから追肥する。減数分裂期以降の追肥は、食味の低下を招くので行わない。
病害虫防除
- 斑点米カメムシ類の生育密度を低下させるため、7月中旬までに水田周辺の雑草地などの草刈りを地域ぐるみで行う。また、畦畔(けいはん)の草刈りについては、水稲の出穂7日前までに終える。
- 補植用の苗を畦畔や水田内に放置すると、葉いもちの発生源となるので速やかに処分する。